山羊乳といえば、酒場吟遊詩人・吉田類氏が「僕が酒に強いのは、幼少時に山羊の乳を飲んでいたからだと思う」という主旨の発言を「dancyu」あたりでしていたことが妙に記憶に残っている。以来私にとって未体験の山羊乳は、何か凄いものの予感に満ちていた(※科学的論拠はない)。チーズ専門店などでは見かける山羊乳の文字、ソフトクリーム界でお目にかかるとは思わなかった。日本橋三越7階で開催中の鹿児島展にて、山羊乳を使ったソフトクリームに初対面した。
山羊乳の臭み全くなし、牛乳由来のソフトクリームとの違いが判らず
山羊乳ソフトクリームを扱っていたのは、奄美大島の【それいゆふぁ~む】。有機農法による柑橘類等の栽培の他、山羊の酪農も行っているらしい。本催事でのソフトクリームメニューはヤギミルクソフトクリーム(432円)と、それにタンカン(柑橘)のソースをかけたもの(486円)の2種類。私はヤギミルクをよりはっきりと体感すべく、迷わず前者を注文した。
微かなシャリ感を含んではいるものの、殆どなめらか食感。噂に聞く山羊乳の臭みは全く感じられない。乳感はありつつも、どこかさっぱりとした味わいでしつこさは皆無。…つまり私の舌では、牛乳で作られたソフトクリームとの違いを感じ取れなかった。山羊/牛の区別なく、美味。ボリュームもたっぷり。お店の人も感じ良かった。気になる向きは、是非試してみることをお薦めしたい。